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【コミュニケーションスキル】承認

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褒める今回のテーマは『認める』です。

コーチングでは、承認(acknowledgment)とも言われています。
  

認めることのメリット

認めることには、どのようなメリットがあるのでしょうか。ちょっと考えてみましょう。

もし、自分のことを認めてくれる人が一人もいないとしたら…?
どんな感じがするのでしょうか。

少なくとも、あまり嬉しい状況ではありませんよね。
きっと、自分の居場所がそこには無いように感じることでしょう。

その場が会社であれば、転職を考えるかもしれません。  

心理学者ウィリアム・ジェームズはこう言っています。
「人間の持つ性情のうちでもっとも強いものは、他人に認められることを渇望する気持ちである。」

このように、「認められる」ことは、人間にとってとても強い欲求なのです。

そして、D.カーネギーは著書『人を動かす』の中でこう記載しています。
「自己の重要感は、人間の根強い欲求でありながら、めったに満たされることが無い」、と。
  
強い欲求であるにも関わらず、満たされることは少ない。
だからこそ、自分の、この欲求を満たしてくれる人に対して、私たちは特別な感情を抱くのです。

行為承認と存在承認

承認(認める)は、大きく2種に分けることができます。

1つは、行為承認、そして、もう1つは、存在承認です。
 

行為承認

行為承認とは、その人の行為を認めることを言います。

例えば、

  • その人の行動を誉める
  • その人の行動に対して感謝する

などがそれにあたります。
 

存在承認

  
存在承認とは、その人の存在そのものを認めることを言います。

例えば、

  • その人の名前を呼ぶ、
  • その人に声をかける、
  • その人に相談をする、
  • その人に挨拶をする、
  • その人の話しを聞く、

などががそれにあたります。 

承認の使い方

それでは、承認の事例をいくつかみてみましょう。
   

誉める

行為承認でもある、誉める。

これは、抵抗なく実践できる人と、そうでない人に分かれます。

実は私自身、以前は誉めることがとても苦手でした。

自覚はあったのですが、先輩から、
 
「誉め言葉が、すごいと、さすがしかないね」

と、フィードバックされたときにはさすがにショックを受けました。

その時、同僚がこんなアドバイスをくれました。

「僕も承認は苦手。だから、無理に誉めようとしないで、クライアントを見ていて気づいた変化や事実を伝えるようにしている。」
   
それから、無理に誉めることはやめました。

その代わりに、例え小さなことでもその人を認め、伝えるよう心がけました。

   「忙しい中で、課題を全部実施してくださったんですね。」
   「毎回、時間ぴったりに電話をありがとうございます。」
   「レポートの内容が以前にも増して充実していますね。」

こんな、つたない伝え方でも、喜んでくれる人がいました。
   
不思議なことに、相手が喜ぶと、私も嬉しい気持ちになるのです。それが心地よくて、いつの間にか、褒めることへの苦手意識は無くなっていました。

もし、読者の皆さんの中にも、「誉めるのは苦手・・・」という方がいらしゃったら、先ずは自分のやりやすいものからはじめてみて下さい。
     
誉め方には、注意が必要です。
 
   「すごい!!!」
   「さすがだね!!!」

と、いう誉め言葉でも喜ぶ人がいる一方で、こう言われると、

   (何がすごいの? 何がさすがなの?)

と、うまく受け取れない人もいます。そうです、私がその一人です。(^-^;;

私の場合には、例えば、具体的に誉めてもらえると、受け取りやすいようです。

   「この資料のデータよくまとまっていてわかりやすいね。」
   
あと、言われると弱いのがこの言葉・・・

   「頼りにしてるよ。」

単純なのですが、この言葉を言われると、断りづらくなります。

どんな誉められ方が、その人にとって一番嬉しいのか。効果的な誉め方をするためには、その人を観察すること、そして、実際に試してみることが大切です。

これは実践あるのみ!
ゲーム感覚で、相手の喜ぶツボを見つけてみましょう。(^-^)

名前を呼ぶ

存在承認の中でも、「名前を呼ぶ」は、特に効果を発揮します。  

なぜなら、名前はその人にとって、最も快い大切なひびきを持つ言葉だからです。

   「●●さん、こんにちは」
   「~と、●●さんは考えているんですね。」
   「なるほど、さすがですね、●●さん。」

コーチング・セッションの中では、私もできる限り、クライアントの名前を呼ぶようにしています。

これを上手く活用している方もいらっしゃいます。

例えば、数百人の部下をもつ工場長。
この人が、一人ひとりの部下の名前を覚えていたとしたらどうでしょう?ちょっと感動ですよね。

ここまで読んでみていかがだったでしょう。

『人を動かす』は、今回のテーマを様々な視点から取り扱っている書籍です。「認める」についてモット知りたい!!という方は、ぜひ、機会があるときにでもご覧になってみて下さい。

実践!!

次のことを実践してみましょう!!

  (1) あなたの周囲にいる人1~3人を選んでください。
    これから1週間、この人達をさまざまな方法で承認してみましょう。
  
この「承認~認める」に関して、私には忘れられない思い出があります。

もう10数年前のことです。

私がプロジェクト・マネジャーになったばかりの頃のことです。プロジェクトでトラブルが発生していたのですが、その原因が掴めずにいました。
 
そこで、手を貸してくれたのがAさんという派遣エンジニア。彼は、優秀なエンジニアであったのですが、その一方で態度が反抗的であったために、1ヵ月後には契約を終了することが決まっていました。
  
本音を言うと、あまり期待はしていませんでした。
ところが、Aさん、あっという間に原因を特定してしまったのです。

そして、彼の上司が結果を報告に来ました。
そこにAさんの姿はありません。
 
  (やっぱりAさんは来ないんだなぁ…)
  
Aさんが来ないのだから、そのままにしてもよかったのですが、
本人に直接お礼を言うべきではないか、そんな考えが頭から離れませんでした。このままではどうもすっきりしません。

数分後、思い切ってAさんの席へ向かいました。

「Aさん、今回の件はありがとうございます。正直こんなに早く解決できるとは思っていなかったのでとても助かりました。これでお客さんにも報告ができます。本当にありがとう」

この時のAさんの表情は、覚えていません。
ただ、いつもように表情無く、私の言葉を聞いていたように思います。

それからしばらくして、Aさんが私に話しかけてきました。

  「他に手伝えることはありませんか?」

Aさんから話しかけてもらったのははじめてのこと。
これには驚きました。
 
それから、彼の契約終了まで僅かな日数ではありましたが、気がつくとAさんは、笑顔で話すようになっていました。そして、その後も、営業などで立ち寄ると、必ず私に挨拶をしに来てくれました。

これは偶然の出来事でしたが、ちょっとした一言が、このように大きな影響力をもつことがあるのです。

きっと、皆さんの人生の中でも・・・
似たような出来事が1つや2つはあったのではないでしょうか。(^-^)   
  

コメント

  1. […] ⇒ 承認    今回は、誉め上手とそうでない人の違いを見ていきましょう。 […]

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